伊勢志摩の祭り

神御衣の素材 和妙(にぎたえ)の奉職 / 神服織機殿(かんはとりはたどの)神社

 五月と十月の十四日、皇大神宮及び荒祭宮で行われる
神御衣祭(かんみそさい)に備えて
この神御衣の素材である荒妙(あらたえ)、和妙(にぎたえ)が奉職されます。

荒妙とは麻の布のこと。
松阪市井口中町の神麻続機殿(かんおみはたどの)神社で織られ、
和妙とは絹のことで、
松阪市大垣内町の神服織機殿(かんはとりはたどの)神社で織られます。



神服織機殿(かんはとりはたどの)神社
和妙(にぎたえ)の奉職






和妙は神服織機殿神社境内の八尋殿で奉織される。
女性の織子は毎朝8時に出勤する。白衣白袴が基本であるが、細い絹糸を見やすくするために黒い布を膝に掛ける。指先が荒れていると糸をうまく扱えず作業性が低下するため、織子は指先を荒らさないように留意する。


絹糸は現在も愛知県の三河産の赤引の糸を使用する。4本の単線維を1本の絹糸とし、36本の絹糸を1あざりとし、67あざりの縦糸で幅1尺5寸(約45cm)の和妙を織る。4 x 36 x 67で9,648本の単線維を使用することになるが、絹単線維の長さは有限であるから、糸を繋ぐ作業が必要である。糸を繋ぎ織機に縦糸を取り付けるだけで3日程度必要になるため、近年は予め専門家が繋いだ糸を使用することで奉織期間を短縮している。横糸は予め水に浸けておき、7-9本の単線維を1本とし糸巻き機で巻き取ってから使用する。4丈(約12.1m)の和妙を織るのに通常4-5日、乾燥にさらに数日を要する。乾かした和妙は箱に入れ、神御衣奉織鎮謝祭まで棚の上に安置される。



神聖な空気の中、パタパタとはたおりの音が鳴り響き、
そのリズムが心地良く、そして織子さんたちの表情が優しく・・・
古代から続く作業を拝見させて頂くという大変おもみのある時間を
過ごさせて頂きました。

この記事のライター紹介
伊勢乃志摩子
WEBデザイナー&カメラマン&ブロガー&ユーチューバー
住まい:三重県志摩市横山展望台から見える伊勢志摩国立公園の中
高校時代からの趣味は写真📷ウェブサイト制作歴 22年

profile
2000年 ウェブサイト制作事業スタート
2016年  S・O・L・A・R・I・S始動 
コマーシャルフォト・ポートレイト撮影
アルバム、フォトブック、パンフレット、名刺など印刷物制作、動画制作、SNS指導もやってます。
気まぐれに地域情報を投稿しています。
取材や掲載希望の方はお問合せフォームよりご連絡ください。お仕事のご依頼も大歓迎です!!
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