伊勢志摩の観光

平賀亀祐記念館 (志摩市大王波切)

 
大王町へ行くたびに気になっていた看板「絵かきの町・大王 美術ギャラリー」
ついに行ってまいりました!

平賀亀祐は1889年、志摩市志摩町片田で生まれ、のち世界最古の伝統を持つ国際展(ル・サロン)で日本初の金賞を受賞し世界に認められる洋画家となります。

2階ロビーより
■略歴






  • 明治22年(1889) 三重県志摩郡片田村に生まれる。(9月25日)

  • 明治39年(1906) アメリカに渡る。(16歳) サンフランシスコ美術学校に入学。

  • 大正 4年(1915) 美術学校を卒業。(25歳)

  • 大正15年(1926) 国際展(ル・サロン)に「扇を持つ婦人」で初入選。

  • 昭和 9年(1934) ル・サロンで銅賞を受賞。(45歳)

  • 昭和13年(1938) ル・サロンに「塩鮭」で日本初の銀賞を受賞。(49歳)

  • 昭和29年(1954) ル・サロンに「古いパリの街角」で、金賞と、風景部門 1位のコロー賞を受賞。フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章(芸術文化勲章)を 贈られる。(65歳)※金賞・コロー賞は日本人初

  • 昭和30年(1955) 約50年ぶりに凱旋帰国。(66歳)

  • 昭和36年(1961) 日仏の文化交流と松方コレクションの返還に尽力した功績が            認められ勲三等端宝章を受賞。紺綬褒章を受賞。

  • 昭和40年(1965) 第1回三重県県民功労者として表彰。

  • 昭和45年(1970) 伝記「一本の釘」出版。

  • 昭和46年(1971) パリの自宅で永眠。(11月5日82歳)勲三等旭日中綬章が追贈される。(神宮徴古館資料から抜粋)
    ———————————————————–
    志摩子リポート:

    受付で案内され、エレベーターで3階にあがると、ギャラリーがほんの少し見えただけでギャラリーからは独特のオーラを放っていました。
    壁面に飾られる圧倒されるほどの素晴らしい絵や平賀亀祐さんが生前愛用されていた画材道具も展示されていて「わぁ~どこから見ていったらいいんやろぉ」と困っている志摩子の沢山の質問に学芸員さんが丁寧に応えて下さいました。
    平賀亀祐さんはとても早描きの業として、パレットは手に持たず地面に置き、両手、時には爪も使い、ご自分で工夫して作られた筆は持ち手の上にも下にも、つまり1本の両方に毛がついている。
    「壁の詩人」 「光の作家」と呼ばれただけあり、絵のひとつひとつが「光」を計算された作品となっていて、例えば生前最期の時期に描かれた作品は、見る立ち位置、距離によって全く違う雰囲気になる。
    平賀亀祐さんは、目の前にある風景の「光」を一瞬にして記憶し、短時間で作品を仕上げられるとのことでした。
    又、花瓶に生けられたお花の絵1つにしてもリビングのソファーに座って鑑賞されるだろうということを想定して描かれる。
    一枚の風景画からは奥行きも幅も立体的に繊細に表現されていて、雲が動いている、海が波をうっている、風が草木を揺らしているように見えてしまうほどの素晴らしい作品でした。
    ちょっとウルっとしてしまった作品がありまして・・・周りの反対を押し切って渡米されたあと全財産を盗まれて途方に暮れたり、さらに震災に合ってしまい全てを失っても夢をあきらめず絵を描き続けたた平賀亀祐さんが凱旋帰国したときに、妹さんが嫁がれている浜島で描かれた港風景の一枚。
    実はこの絵は志摩子が昨日、このギャラリーで一番最初に目にした作品なんです。最初にどこから見ようか迷っているときに「外国の街並みが多いですが、志摩市の風景画はないんですか?」とお聞きするとこちらの絵を案内して下さいました。見たとたん、何かこみ上げるものがあり、思わず「わー! きました。」と胸を抑えてしまいました。平賀亀祐さんの経歴など全く無知だったのに「一枚の絵」で人の心を惹きこむ力・・・写真を見て涙がポロポロこぼれた経験は何度かありますけど、絵を見てググっと込みあげるものを感じた経験は初めてでしたので自分でも驚きました。
    そして経歴を知ったあと、ふたたびこの絵を見て
    「ご自分の親兄弟と久しぶりに会ってどんな想いでその絵を描かれたんだろう。」
    現在には全く残っていない昔の浜島の風景。
    平賀亀祐さんが確かにそこにいた証の一枚でした。
    そして、亡くなる前の年に「一本の釘」という伝記を出版されました。
    そこに
    「自分が選んだただ一本の釘だけを、いっしょうけんめいに叩け。
    まわりに、どんなにおもしろい釘や変わった釘があらわれても、
    その誘惑に乗らずに、あくまでも自分が選んだ釘を打ちつづけていくことだ。
    そうしてこそ、初めて他人がまねることもできない深みにまで達しられる。」


       ※この「一本の釘」は志摩市や県立図書館で借りられるそうです。
学芸員さんのおはからいにより、ご遺族や庁舎に許可を取って下さり、特別に館内の撮影をさせて頂きました。広々としたフロアーには遺作以外にも、平賀亀祐の銅像、愛用していた、絵具、トランク、遺品などが展示されています。是非ご覧下さい→★




<美術ギャラリーのパンフレット>

開館:9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:火・水(祝日を除く)
年末年始(12/28~1/4)
観覧料:大人200円
     高校生100円
     中学生以下無無料
お問い合わせ先:
志摩市 絵かきの町・大王 美術ギャラリー
TEL 0599-72-4336 
〒517-0603 三重県志摩市大王町波切3234-2
詳細はこちら 志摩市観光協会ホームページをご覧下さい→★

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この記事のライター紹介
伊勢乃志摩子
WEBデザイナー&カメラマン&ブロガー&ユーチューバー
住まい:三重県志摩市横山展望台から見える伊勢志摩国立公園の中
高校時代からの趣味は写真📷ウェブサイト制作歴 22年

profile
2000年 ウェブサイト制作事業スタート
2016年  S・O・L・A・R・I・S始動 
コマーシャルフォト・ポートレイト撮影
アルバム、フォトブック、パンフレット、名刺など印刷物制作、動画制作、SNS指導もやってます。
気まぐれに地域情報を投稿しています。
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