本日1月13日(月)、太平洋熊野灘と五ヶ所湾に面した南伊勢町田曽浦にて、おとこあまと呼ばれる海士が素潜りであわび・サザエ・ナマコ・トコブシを獲る漁が解禁になりました。
朝の9時半から沖の漁場に出て、1時半まで素潜りをされたそうです。
今シーズン初めての漁は「少ない。」と一言。こちら若手の男あまさんは漁の腕が良いと魚屋さんの間でも評判の方ですが、海底に住む鮑やサザエの数が減っていることに驚きを隠せない様子でした。
順次、計測を待ちます。
次々と漁を終えた海士の方が計測を受けられます。
午後2時をまわったころ、入札開始のベルが鳴りました。
「今日は漁が最盛期の頃の約3分の1くらいかなぁ」と口々に話されている皆さん。
減った原因の1つとしてあげられるのは、エサとなる海藻のアラメもだんだん減ってきているところにもあるそうです。
魚屋としての鋭い目利きで次から次へと白いチョークで札に記入し入札を繰り返し最後にはこの一画の全部をセリ落とされた山金商店 山本和博さん。
入札の合間に質問に答えて下さいました。
海士漁は4月いっぱいまで・・ 5月6月は休んでまた7月から9月まで行われます。 時期的には1月の今が一番海が澄んでいて探しやすいけど 、権利のある磯場が限られているのでだんだん漁も少なくなってゆく。 海士は宿田曽現在48人ほどの登録があって平均50歳前後だそうですが70代の方もいらっしゃるそうです。志摩の海女さんと同じ!!年齢に関係なく元気に潜っていらっしゃるそうです。でもこの冬場の寒い海水の冷たい時期は 久しぶりだと息がしにくくコンデションもとりづらいそうです。 普段3ひろも4ひろも行けるところでも慣れるまでは息が続きにくいし、ごはんを食べていくともどしたりする場合もあり厳しい漁になるそうです。2週間くらいするとだいぶ体も慣れてくるそうですがそれまでが自分との戦い。
「息を止めとるんやでな。」
海士さんたちの話を常日頃から聞いていらっしゃる山金さんは、気遣いの表情を見せながらその大変さをお話して下さいました。
帰ろうとしたときに女性2人が生簀を覗きこんで何かされていたので近づいてみました。
キズのついた鮑やトコブシをイケスに活かす作業をしていらっしゃいました。
生きていたらこういうトゲみたいなのが出ていることも教えて下さいました。
「スーパーなんかでは死んだ鮑も売られているけど、私らはキズのない生きたものしか売らない。キズしてしまったら1日で死んでしまうから売り物にはならない。」と仰いました。
どうしてキズがついてしまうのかお聞きすると、やはり漁のときに岩場にくっついた鮑を外す時に道具に触れてしまう場合がありそのときに傷ついてしまうそうです。
女性に比べて男性の方が息が長く深いところまで潜っていられるという理由で女性の海女さんはいない。それが宿田曽独特の昔からの文化なのだそうですが、私個人的な憶測ですが、もしかしたらこの厳しい真冬の1月から4月の漁は非常に過酷で、女性の体を冷やしてはいけないという女性へのいたわりも含めて自然と男性ばかりになったのでは???とそう思いました。
本日の取材場所:くまの灘漁協 宿田曽市場
三重県度会郡南伊勢町宿浦1114-1
この記事のライター紹介
伊勢乃志摩子WEBデザイナー&カメラマン&ブロガー&ユーチューバー
住まい:三重県志摩市横山展望台から見える伊勢志摩国立公園の中
高校時代からの趣味は写真📷ウェブサイト制作歴 22年
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2000年 ウェブサイト制作事業スタート
2016年 S・O・L・A・R・I・S始動
コマーシャルフォト・ポートレイト撮影
アルバム、フォトブック、パンフレット、名刺など印刷物制作、動画制作、SNS指導もやってます。
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